イベント情報
ブレイキンと
ブレイクダンスの違い
今年の夏は熱い
もうすぐパリオリンピックが開催されます。
ブレイキンの開催時間(日本)
8/9(金) 22:00~BGIRL
8/10(土)23:00~BBOY
オリンピック特集と言う事で
ブレイキンの紹介をします。
出来る限り一般の方にも
分かりやすく説明したいところですが…
後半はどちらかと言うとダンサーよりの記事となります。
一番初めにブレイキンの紹介をすると
一般の人に分かりわかりやすいのは
「ブレイクダンス」っていう言葉の方が
しっくりくるかもしれませんが
それはメディアが一般の方に
わかりやすくする為に
作られた言葉なので
正式には「ブレイキン」です。
「ブレイクダンス」とはメディアが誤って広めてしまったもの。
1982年頃
「Rock Steady」のマネージャーだった
Cool Lady Blue が【Roxxy European Hip Hop】ツアー中に
この名称を使ってメディアに説明したことが発端になったと言われている。
※【Roxxy European Hip Hop】
ヨーロッパ ヒップホップ ツアー1982年11月頃
redbull サイトより引用
url https://www.redbull.com/jp-ja/history-of-breaking#5-%22%22
“ブレイクダンス” は正式名称ではない
補足
●Rock Steady Crew 1977
NYブロンクスで結成された世界初のヒップホップチーム
ブレイキンを世界に広げたパイオニア的な存在
●クール・レディ・ブルー (Ruza Blue)
ニューヨークの超有名なナイトクラブ
「ロキシー」の経営者プロデューサー
➡1980年代 HIPHOP初期イベントを行い
ヒップホップ文化を世界の舞台に広めた最初の人物の 1 人
ブレイキンが大きく
TV 映画のメディアの露出により脚光を浴びる事となったのは
1983~1984年頃
※当時アメリカの映画では
「ワイルドスタイル」
「フラッシュダンス」
「ブレイクダンス」
「ビートストリート」など
ブレイキンが数年の間に多数
映画で公開され、メディアに取り上げれている事から
爆発的な大流行といっても良いでしょう。
※過去にはなんとアメリカ大統領の前で
ブレイキンを踊っている動画もあります。
NewyorkCity Breakers | (1.19.1985)
50th Presidential Ball for Ronald Reagan. // Classic Archive.
※日本の初期のメディア露出で分かりやすいのは風見慎吾 さんの
「涙のTake a chancre」
※ブレイキンをとり入れたストーリーはこちら
※もっと詳しく
上記などの
映画やテレビなどメディアの影響が強く
ブレイキンがメディアの拡散力を
通じて世界に衝撃を与えたと言っても過言ではありません。
また映画のタイトルにもなっている
「ブレイクダンス」というキーワードの方が
名前が分かりやすく
一般の人にイメージしやすく浸透しやすいのかもしれません…
HIPHOPの文化の
凄い所は拡散力と影響力も魅力のひとつです。
さて このブレイキンですが、
ルーツを話すとここでは収まりきらないので。
大まかな要素は こちらのサイト↓
JAPAN YOUTH DANCE FESTIVAL と
ダンスの歴史書 がとても分かりやすいです。
ブレイキンが
オリンピックになる過程
まずはじめにブレイキンが
パリオリンピックになるまでに
どうしてオリンピックに採用されたのかを
お話していきたいと思います。
かんたんに説明すると
オリンピック委員会の人達が
「若者のスポーツ離れ」により
オリンピックの人気が年々低下していた為
今まであった既存の種目に
「都市型スポーツの新種目」を入れて
新しい風を入れましょうという流れです。
また採用されたポイントとしての見解は
★ストリートダンスの人口の多さ
若者の関心を示す競技である事
★オリンピックを開催する際の
コストパフォーマンスが良い事
★経済格差による競技の公平性
(体一つで始める事ができるダンスは公平性が高い競技である事)
★「ブレイキンのルーツが平和運動である為」
↑↑↑特にここのリンクは皆さんに読んで頂きたい部分です。
※私の個人的な意見ですがこのストーリーを読むと
偉大なる先人の方がいてブレイキンが
平和の祭典となるオリンピックに採用された事がドラマチックに感じます。
その他 ブレイキンがオリンピックになった理由は
★アルゼンチンの首都(ブエノスアイレス)で
ユースオリンピック実績
★SNSなどの反響の実績などを見て正式に決定。
※ユースオリンピック
14歳から18歳までを対象とした国際オリンピック委員会が主催する世界的な総合スポーツ大会。
日本のブレイキンが
「競技化された過程」はこちらをご覧ください。
https://d-s-k.jp/interview/39845/
今回の2024
パリオリンピックで決まった新競技は
●サーフィン
●スケートボード
●スポーツクライミング
●ブレイキン
計4種目
主に若者が注目しているもので 競技人口も多いのが特徴です。
面白いのは
2028年のロサンゼルスオリンピックでは
日本発祥のSASUKEが元となっている
➡アメリカ版 Ninja Warriorが
とても人気があり
新しい種目として採用されることが決定した。
なんてニュースもあります。
昔からある正式なスポーツはもちろん良いですが、
SASUKEがオリンピックになるのは超予想外ですね。
残念ですがブレイキンは
2028年のロサンゼルスオリンピックの候補からは
外れてしまったようです。
➡2032年のブリスベン候補に期待
日本のブレイキンで
盛り上がっている場所は
ブレイキンがオリンピックに正式に採用されてから
特に若い世代の子達でブレイキンを始める子が多くなってきた。
ここ数年国内のシーンを見ていて感じる事は
有名なCREWからスーパースターが選出されていると感じます。
ブレイキンが熱いといわれているのは
東京 大阪はもちろんですが
日本でブレイキンが一番
充実している都市は川崎市です。
川崎市のイベント
市も応援
国際的な交流があり、
バトルコンテストなどのイベントも多数、
ブレイキンの国際的な大会もあります。
(※イベントでは川崎市長が挨拶しているのをよく見ます)
また溝の口駅はブレイキンのメッカと言われています。
地方では石川県と群馬県が熱いと思います。
●石川県のブレイキンシーン
●群馬県のブレイキンシーン
ブレイキンの若手を育成する環境が整っており、
県や市が応援しています。
また企業のスポンサーがついている
スーパースターとなる選手もいますね。
お隣の群馬県は過去に何度か
ダンスバトルなどに参加していてお世話になりましたが。
印象としては若手から大御所の方まで
みんな仲良くシーンを作っている印象があります。
シーンが発展する地域を個人的に推測すると
◎プレイヤー同士のコミュニティが盛ん
◎若手を育成する環境が整っている
◎イベントの充実
◎市行政と協力 (地域との連携)
◎先輩後輩の仲が良く、役割分担がしっかりしている
上記全体がWINWINの関係になり
➡スタープレーヤーが生まれる
そして
シーン全体を俯瞰して
地域全体に貢献している「キーマン」がいます。
ダンスシーンが発展する場の特徴
日本におけるブレイキンシーン
(オリンピックサイトリンクより)
ブレイキンのジャッジにおいて
さてこのブレイキンの審査員の人数ですが
●ローカルな大会で「3人」
●大きな 大会で「5人」が通常です。
ブレイキンの勝ち負けは
ジャッジの好みによるものもあり、
少し曖昧な部分がありました。
また今までのブレイキンのイベントでは
国際的な大会でも
多くて審査員が5名ぐらいで
それより多い人数で審査しているイベントは非常に少ない印象です。
プロフェッショナルな審査員
オリンピックに関わる大会の審査員は9名以上います。
先日のオリンピック予選シリーズ
上海・ブダベストの大会を動画で観覧しましたが、審査員豪華過ぎて
ジャッジもとても厳正な審査を感じました。
審査に隙がなく、勝敗もジャッジもかなり納得度が高いと思います。
通常はダンスの業界は横のつながりが強く、
イベント終わった後にダンサー同士で
話をしたりフィードバックや
コミュニケーションをとったりします。
(※多分ダンサーはみんなそれが楽しみ)
オリンピックは
競技が始まる前終わっても
しばらくは(前後3日間!?)
審査員と選手で
会って話をしてはいけないと
SNSも一週間はNG。
※ジャッジを審査監視するジャッジもいるとか…
また審査の仕組みも公平かつ公正にジャッジするプロとして
かなり厳格な審査が要求されます。
もちろん国際大会での審査員の方は
ブレイキンに貢献しているBBOYBGIRLの方で
レジェンド的な存在です。
+(国際大会は英語が話せる事が必須)
ブレイキンがオリンピックになるまでは
国際大会でもブレイキンの審査員には
免許みたいなものはありませんでした。
また今回のオリンピックで
審査員が多数いて、採点が細かく
明確に点数化されているので
選手も観覧している方も
審査においてぐうの音も出ないような仕組みになっています。
JDSFブレイキンの採点・基準
(わかりやすく簡単に説明)
評価基準
一般加点項目
一般減点項目
バイト➡ (※ダンサーから見て誰もが分かる真似ダンス 盗作)
競技終了
世界大会のジャッジシステム
世界大会ブレイキンWDSF
ジャッジマニュアルはこちらをご覧ください。
WDSF Breaking
Rules and Regulations Manual
Date: April 2024 (Version 8)
上記ルールマニュアル 和訳 要約
ブレイキングはどのように審査されますか?
- 9 人の審査員団が、
「技術性」「多様性」「完成度」「独創性」「音楽性」の 5 つの基準に基づいて、各バトルと各ラウンドを採点します。 - 各カテゴリーはスコアの 20% を占めます。
- 審査員はデジタル機器を使用してバトルのスコアを採点します。
スライダーは、特定のカテゴリーで 対戦相手のダンサーよりも
優れたパフォーマンスを発揮しているブレーカーに向かってリアルタイムでシフトします。
罰則と失格:不正行為ボタン
- 審査員全員に、軽度、中度、重度の 3 つの不正行為ボタンがあり、ブレイカーが不適切な行動やジェスチャーをしたときにペナルティを科すことができます。WDSF のブレーカー規則および規制マニュアルには、例を含む完全な詳細が記載されています。
- 軽度の不正行為(ボタン 1)とは、
偶発的、意図的でない、または非攻撃的な行為または身振りを指します。その選手に対する審査員の合計得点から 3% の減点が適用されます。 - 中程度の不正行為 (ボタン 2) とは、
特定の人物 (または複数の人物) を威嚇したり、品位を傷つけたりすることを目的とした、非暴力的だが意図的な行為または身振りを指します。
アスリートの合計スコアから 6% の減点が適用されます。 - 重大な不正行為 (ボタン 3) とは、
明らかに攻撃的、暴力的、または性的な性質を持つ意図的な行為または身振りを指します。選手の合計スコアから 10% の減点が適用されます。審査員の過半数が行為を重大と判断した場合、違反した競技者またはクルーは、委員長の最終承認を待って、直ちに失格となります。
オリンピック選手
16名に選ばれる為の道のり
オリンピックまでの道のり ブレイキン
オリンピックに出場するにはこちらは少し複雑なのですが
わかりやすく まとめるとこんな感じです。
分かりやすい参考資料
【図解】五輪代表選考パリ大会で初採用ブレイキン
2024パリオリンピックの詳細と動画
新種目[ブレイキン]を詳しく解説!2024年パリオリンピック【マシーン原田の部屋】#92
オリンピックに出場する道のりを
簡単に説明にすると
大きく分けて2つのルートがあります。
ルート①
★日本選抜選手に選ばれ
➡指定された大会に選抜➡優勝する
★世界選手権 (内定1名)
★大陸大会 (内定5名)
ルート②
★ブレイキン予選シリーズで
ポイントを稼ぎ
➡上位7名に入る (内定7名)
とかなり険しく厳しい道のり
ルート①はよくあるパターンですが、
個人的にですが
ルート②の「誰でも参加可能」っていう仕組みが素晴らしいです。
※インターナショナル チャレンジ のみ
この仕組みを考えた人天才だと思う。
〇メジャー 〇アングラ
両方からチャレンジする事ができ全員にチャンスが与えられています。
大会も1つを目指すより、
2つのルートがある事で
より一層ブレイキンのシーンが盛り上がります。
UNITYを感じられるし
HIPHOPの良い部分が
オリンピックに導入されていると思います。
ブレイキンの競技人口推定ですが、
●日本のストリートダンス人口
=600万人以上 (※世界3位のダンス人口)
(※2015年データなのでもっと増えているはず)
●世界の人口
=1億人以上 と言われています。
ストリートダンスで一番人口が多いのは
「ブレイキン」なので
ダンスの世界大会の中で
間違いなく世界トップレベルの大会です。
オリンピック選手になる道のり 補足
※出場条件
2008年12月31日以前の出生 (※約14歳以上)
※オリンピックブレイキンの選手
選抜は男女各16名 ➡ 1か国 2名まで
パリ オリンピック参加資格者
パリオリンピック2024出場資格者男子 16名
世界選手権 1名
〇B-Boy Victor (アメリカ)
2023ベルギー世界選手権優勝
選手情報ストーリー
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5大陸大会 5名
〇B-Boy Phil Wizard(カナダ)
アメリカ 優勝
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※2022世界選手権韓国ソウル大会優勝。
〇B-Boy Shigekix (日本)
アジア 優勝
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〇B-Boy Billy (モロッコ)
アフリカ 優勝
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〇B-Boy Danny Dann(フランス)
ヨーロッパ 優勝
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〇B-Boy J Attack(ニュージーランド)
オセアニア 優勝
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OQSブレイキン予選シリーズ
(7名+3名)
●B-Boy Lee (オランダ) 1位
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●B-Boy Hong 10 (韓国) 2位
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●B-Boy Hiro10 (日本) 3位
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●B-Boy Lithe-Ing (中国) 4位
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●B-Boy Jeffro (アメリカ) 5位
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●B-Boy Amir (カザフスタン) 6位
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●B-Boy Menno (オランダ) 9位
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————
ユニバーサル枠 2名
●B-Boy Quake(台湾) 10位
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●B-Boy Kuzya (ウクライナ) 11位
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開催国枠 1名
●B-Boy Lagaet(フランス) 13位
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※ブレイキン予選シリーズBBOY結果はこちら
パリオリンピック2024出場選手 日本女子
●B-Girl AMI (日本)
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●B-Girl AYUMI (日本)
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※ブレイキン予選シリーズBGIRL結果はこちら
ブレイキンオリンピック予選シリーズ女子は
「1位~3位までが日本」という快挙です。
※ちなみに「オリンピック予選シリーズ」は名前は予選ですが
一般の方に名前を分かりやすく言い換えると
ブレイキン世界オールスター選抜大会と言っても良いと思います。
予選で出ている総勢80名の選手はブレイキン界ではみんな知っている超有名な方ばかり
ブレイキン界で有名な国際大会であるREDBULL BC1の出場者が多数
選手情報ストーリーを見て
オリンピックを楽しもう
パリオリンピックをより楽しむ為に
※上記の選手情報から
ブレイキンのオリンピック選手情報を見ると
一人ひとりに感慨深いストーリーがあって面白いです。
パリオリンピック
日本代表選手の最新ニュース
パリ五輪ブレイキン BBOY グループ
パリ五輪ブレイキン BGIRL グループ
もうすぐ開催されるパリオリンピックに
目が離せません。
ブレイキンオリンピックを観戦してみんなで応援しましょう!!!